ネット権利侵害の基礎知識-著作権侵害・肖像権侵害

目次

1.著作権とは

著作権とは、人が「著作物」に対して持つ独占的な権利です。著作物は、文芸や学術、美術や音楽などの方法で人の思想や感情を創作的に表現したものです。

たとえば「文章」「イラスト」「写真」「演奏」「踊り」「歌」などはすべて「著作物」です。

著作物に関しては著作者に著作権が認められるので利用や公開、コピーや保存などすべて著作者にしかできません。勝手に他人が利用したりコピーしたり公開したりすると、著作権法違反となってしまいます。

2.著作権侵害になる例

ネット上では著作権侵害が行われるケースが非常に多く、注意が必要です。たとえば以下のような場合に著作権侵害となります。

  • 他人の書いた記事をコピーして投稿した
  • 他人が掲げていた写真をコピーして投稿した
  • 他人が投稿していた動画を勝手に投稿した
  • 他者に著作権のある音楽や映像などを投稿した
  • 他人の描いたイラストを勝手にコピーして投稿した

例外的に、私的に利用する場合のみコピーして保存することが可能です。

また本人が許諾していれば著作権法違反にはならないので「フリー素材」として本人が公開している画像や写真などであればネット上で利用できます。

3.著作権法違反の罰則

著作権の侵害行為は「著作権法」によって処罰されます。罰則は10年以下の懲役または1000万円以下の罰金と非常に重いので、軽々しく他人の著作物を流用しないように注意が必要です。

4.著作権侵害に対する民事的な措置

著作権を侵害されたら、民事的な差し止め請求や損害賠償請求も可能です。

5.肖像権とは

ネット上では、他人の「肖像権」にも注意が必要です。肖像権とは、自分の要望をみだりに撮影や公開されない権利です。

たとえば他人を勝手に撮影すると肖像権侵害になる可能性があります。また「撮影」の許可を受けていても、「投稿(公開)」についての許可を受けていなければ、ネットに投稿すると肖像権侵害になります。

6.肖像権侵害になる例

肖像権侵害になる例としては、以下のようなケースがあります。

  • 写真撮影したら知らない他人が写り込んでしまった
  • 友人と一緒に写った写真を許可無くブログやSNSに投稿した

特に友人と一緒に出かけたときなどに撮影した写真を、友人の許可無く投稿してしまうトラブルが多くなっています。

7.肖像権侵害を受けたら損害賠償請求できる

肖像権は著作権のように明文で認められた権利ではありません。ただし民事的な損害賠償は可能です。

ネット上で自分の写真や動画を投稿されたりして肖像権を侵害されたら、投稿者に対して慰謝料請求できます。

ネットを安全に利用するため、他人の著作権や肖像権を侵害しないようにくれぐれも注意しましょう。迷われた際にはお気軽に弁護士までご相談下さい。

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