ネット誹謗中傷トラブルの基礎知識-脅迫罪

1.ネット誹謗中傷トラブルで脅迫罪が成立する可能性がある

ネット上で誹謗中傷が行われると「脅迫罪」が成立する可能性があります。

脅迫罪は、相手や相手の親族の「生命、身体、自由、財産、名誉」のいずれかに対して害悪を告知したときに成立する犯罪です。

以下で脅迫罪がどのようなときに成立し、どの程度の刑罰が科されるのかみていきましょう。

 

2.脅迫罪の構成要件

2-1.脅迫罪の客体

脅迫罪の被害者となるのは、脅迫を受けた「個人」です。法人は脅迫罪の対象になりません。

ただし法人に脅迫状や脅迫電話がかかってきた場合などであっても、経営者や連絡を受けた担当者などの「個人」に対する脅迫が行われたと考えられるケースではその個人に対する脅迫罪が成立します。

 

2-2.害悪告知の対象と内容

脅迫罪が成立するには「相手または相手の親族」に対する害悪の告知が必要です。相手の婚約者や友人知人などに対する害悪の告知では脅迫罪になりません。

また害悪は、以下の5種類の利益に向けられている必要があります。

  • 生命

相手や相手の親族の生命を脅かす内容です。たとえば「殺すぞ」「お前の妻を殺す」と告げた場合です。

  • 身体

相手や相手の親族を傷つける内容です。たとえば「殴るぞ」「お前の子どもを傷つけてやる」などと告げた場合です。

  • 自由

相手の身体的な自由を脅かす内容です。たとえばどこかに監禁して「このままでは家に帰れないぞ」と言ったり「お前の子どもを誘拐するぞ」と告げたりする場合です。

  • 財産

相手の財産を脅かす内容です。たとえば「お前の家を燃やしてやる」「お前の妻の全財産を奪ってやる」などと言った場合です。

  • 名誉

相手の名誉を脅かす内容です。たとえば「お前の不倫をバラしてやる」「お前の妻が過去に万引きした事実を全世界中に広めてやる」などと告げた場合です。

 

2-3.未遂犯はない

脅迫罪に未遂犯はありません。上記のような言葉をネット上に書き込んだらその時点で脅迫罪が成立します。被害者がネット上の脅迫文言を発見して警察に被害届を出せば、投稿者が特定されて逮捕される可能性があります。

親告罪ではないので、刑事告訴も不要です。

 

3.脅迫罪の刑罰

脅迫罪の刑罰は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金刑です。

 

4.強要罪、恐喝罪について

単に相手を脅迫したにとどまらず、「謝罪」や「記事や画像、動画のアップ」などの義務のない行為を強要すると強要罪が成立します。強要罪の刑罰は3年以下の懲役刑です。

またお金を要求すると恐喝罪が成立する可能性もあります。恐喝罪の刑罰は10年以下の懲役刑です。

ネット上で不用意に脅迫行為をすると、非常に重い罪が成立する可能性もあるので、そのようなことのないように十分注意しましょう。

 

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